診療について
Treatment

日帰り手術

手術の方法や医療機器の進歩により、侵襲が少なく、出血や痛みといったリスクの軽減が可能になったことで、日帰りで受けられる手術が増えています。安全性が高く、身体的・精神的・経済的な負担も抑えられ、 スケジュールも立てやすいため、お忙しい方でも手術を受けられるようになっています。欧米ではこうした日帰り手術が主流となっており、日本でも多くの医療機関で導入されています。

筑豊地区で耳・鼻・のどの病気で手術を行う場合、日帰り手術に対応しているクリニックが少なく、入院での手術が一般的です。理事長、院長ともに、これまで多くの方の手術に携わってきた一方で、手術は受けたいが、入院ができないといった理由で手術をあきらめられる方も数多くおられました。そこで、このたび入院の必要がない「日帰り手術」を導入する運びとなりました。局所麻酔で施行可能な耳や鼻の病気に対する手術を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

日帰り手術は
こんな方におすすめ

日帰り手術は、お仕事や学業、家事、育児、介護などでお忙しい方、まとまったスケジュールを空けることが難しい方、周囲に病気であることを知られて、余計な心配をかけたくない方におすすめできる方法です。ただし、日帰りとはいえ手術ですので、術後にご自宅で安静に過ごすための準備が必要で、 安静を保てないと出血などが起こりやすくなるため、患者さまのご理解やご協力が必要不可欠です。
当院で対応可能な日帰り手術

当院で可能な日帰り手術

急性中耳炎:鼓膜切開術
滲出性中耳炎:鼓膜チューブ挿入術
慢性中耳炎:鼓膜形成術
鼻中隔弯曲症:鼻中隔矯正術
アレルギー性鼻炎・肥厚性鼻炎:後鼻神経切断術、下鼻甲介切除術
慢性副鼻腔炎:内視鏡下鼻・副鼻腔手術
安心できる体制

当院では日帰り手術を受けた方に、早朝や真夜中でも遠慮なくご連絡いただける緊急連絡先の電話番号をお渡ししております。なにかあった際にすぐに対応できる体制を取っておりますので、安心してご自宅でお過ごしいただけます。また、万が一、術後に重篤な合併症が起こり、入院が必要となった場合は、近隣の医療機関へご入院いただけます。

日帰り手術メリット

  • 1
    社会復帰が早い

    当院で行っている日帰り手術の場合、個人差がありますが、平均して術後3日程度でお仕事や学業に復帰されています。
    負担が少ないデスクワークなどであれば、2~3日での復帰も可能と考えています。入院で同じ手術を行った場合には、退院までに平均して7~10日程度かかります。

  • 2
    お身体やお気持ちへの負担を軽減

    当院では、日帰り手術を最短15分、最長でも1時間半程度で行っています。侵襲を少なくするだけではなく、手術そのものの所要時間を短くすることで、お身体への負担を少しでも軽減できるよう努めています。また、短時間で終了させることで、お気持ちの負担も軽減されます。

  • 3
    入院費用がない

    入院での手術では、入院費用がとても大きな割合を占めていました。日帰り手術では入院の必要がないため、その分の費用が不要になります。たとえば、当院で行っている鼻中隔弯曲症の手術費用は32,000円~35,000円程度ですが、これを入院で受けた場合には、7日程度の入院で、費用は10~15万円程度となります。

  • 4
    事前の準備やアフターフォローが不要

    お仕事や学業、家事、介護などでお忙しくされている方の場合、入院で不在にする間の準備、そして退院後にはフォローが必要になります。また、入院自体にも持っていくものなどの準備も必要です。日帰り手術では、こういった準備やフォローがほとんど不要となります。

  • 5
    リラックスして、安静にできる

    日帰り手術では、手術後にご帰宅されてからの安静が必要です。その日のうちにご帰宅できますので、ご自宅でリラックスして過ごせます。入院して周りの方に気を遣うようなわずらわしさはありません。

高額療養費制度について

  • 1ヶ月間(1日~月末)の医療費の自己負担額が限度額を超過した場合、超過した分の金額が払い戻される制度です。
    自己負担額はその方のご年齢や所得に応じて異なります。あらかじめ限度額を超えることがわかる場合は、手術当日に「限度額適用認定証」をお持ちいただくことで、窓口でのお支払いが限度額までになります。また、申請に関してはご加入されている保険により窓口が異なりますので、くわしくは役所や全国健康保険協会にご確認ください。

  • 限度額適用認定証

    手術前に申請します。こちらを手術当日にお持ちいただくことで、当日のお支払いが限度額までになるため、超過分の一時的な立て替えが不要となります。事前に限度額を超過することがわかる場合は、こちらのお手続きをお勧めいたします。

  • 高額療養費制度

    上記の限度額適用認定証をお持ちでない方は、手術当日はご自身の負担額分の医療費をお支払いいただきます。この場合は、一時的に超過分も負担していただくことになります。その後、お手続きをしていただくことで、後日超過分の医療費が支給されます。

    ご不明な点は以下でご確認ください。

日帰り手術の流れ

手術内容などにより多少異なりますが、目安として一般的な日帰り手術の流れをご紹介しています。

  • 1
    ご来院

    まずは診察を行い、病状やライフスタイルに応じて、治療法を提案させていただきます。
    日帰り手術が最適な治療法であり、手術をご希望される場合には、手術スケジュールを調整します。

  • 2
    術前検査・手術説明

    手術日から遡って「4週間以内」に、安全に手術が行えるかどうか全身検査を行います。また、患者さまの体調や持病、内服薬なども確認させていただきます。いずれも問題ないことが確認できれば、手術日が確定します。そのうえで、手術内容、および手術前後の注意事項について詳しく説明させていただきます。
    ※検査結果や持病などにより当院での日帰り手術ができない場合は、近隣の総合病院などへ紹介させていただくこともございます。

  • 3
    手術

    局所麻酔を行った後に手術を開始します。
    手術が終了し、一定時間の安静の後、状態が安定していることが確認できればご帰宅いただけます。
    緊急連絡先をお渡ししますので、ご帰宅後に万が一異常を感じた場合は遠慮なくご連絡ください。

  • 4
    再診

    術後2~3日間は連日受診していただき、患部の処置を行います。
    その後も、経過観察、お薬の処方などのため、定期的な通院が必要です。

日帰り手術の注意事項について
  • 帰宅後にご家族の付き添いが可能であること
  • 手術当日に公共の交通機関ではなく、自家用車(患者さん以外が運転)、あるいはタクシーでの帰宅が可能であること