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点鼻薬の種類とその注意点

2022.04.24
#院長コラム

 

耳鼻咽喉科では、花粉症・アレルギー性鼻炎、慢性鼻炎、嗅覚障害など、様々な疾患に対し点鼻薬を処方することがあります。

今回はその使用法と注意点について解説します。

 

まず、クリニックで処方する点鼻薬には

1.ステロイド点鼻薬

2.抗ヒスタミン点鼻薬

3.血管収縮薬            

           の3つがあります。

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1.ステロイド点鼻薬

 当院で花粉症・アレルギー性鼻炎の方に主に処方している点鼻薬です。この薬には即効性はありませんが、1日1回の点鼻で1日しっかり効いてくれる、という特徴があります。しかも、症状を起こす鼻粘膜に直接作用するという意味では、非常に効率のいい治療手段です

 ステロイドと聞くと怖いイメージを持たれている方も多いですが、内服薬と違い、点鼻薬は局所的に効果を出し、全身的には吸収されづらいという特徴があるため、使用量を守って使用すれば安全なお薬です。加えて、花粉症治療に特有な眠気もありません

 この点鼻薬を鼻づまりがある時だけ使用する方が多いようですが、1回だけ使用しても、すぐに効果は発揮されません。きちんと毎日点鼻することで、数日で効果が出てくることが多いです(一般的には3-5日後)。

 診察の際に、ステロイド点鼻薬を以前処方されたが、「効かなかった」、「あまり使わなかった」とのお声をいただくことがあります。これは、点鼻薬と聞くと、薬局で売っているものを想像されていることが多いようで、こちらには即効性があるためだと思います(以下の抗ヒスタミン点鼻薬や血管収縮薬が該当)。

 一方で、ステロイド点鼻薬は即効性がありませんので、即効性を期待して点鼻をしても効果がないと感じてしまうのは仕方のないことだと思います。正しい使用法と注意点を守り、症状をしっかりと抑えていきましょう。

 鼻の刺激に弱く、点鼻をすること自体が苦手、液だれが嫌という方もおられますが、そのような方にも使用できるパウダータイプの点鼻薬もあります。刺激が少なく、点鼻をした手ごたえがない感じがしますが、効果は液体タイプと遜色ありません。

 

2.抗ヒスタミン点鼻薬

 これはもともと内服薬としても使われている成分を点鼻薬にしたものです。ステロイド点鼻薬と違って即効性がありますが、内服薬と同様に眠気が出る場合があります。

 鼻づまりに対する効果は全般的に弱い傾向にあり、ステロイド点鼻薬が主流となった現在では、何らかの理由で内服薬を避ける必要がある場合に使用することがほとんどです。

 

3.血管収縮薬

 これは鼻の粘膜を収縮させる作用があり、高度の鼻閉に一時的に使用するには優れている点鼻薬です。市販の点鼻薬ではこの血管収縮作用のある点鼻薬がよく売れているようです。

 本剤には速効性があり、鼻づまりがひどい方には有効ですが、有効時間が短いため、何度も使うことになってしまいます。その上、連用することで有効時間がさらに短くなり、使用回数がどんどん増えていくことでリバウンドを起こし、薬剤性鼻炎を起こしてしまい、逆に鼻閉が悪化します。使用する場合は、1日2回まで、期間は10日程度が目安とされています。

 当院では、未治療で重症なアレルギー性鼻炎、鼻づまりがひどいタイプの風邪、睡眠時無呼吸症候群でCPAP療法に影響があるほどひどい鼻づまり、手術適応と考えられる鼻閉があるが、様々な理由で手術ができない場合など、限定的な処方としています。

 

 

 点鼻薬の使用法と注意点は上に記した通りですが、最も重要なことは鼻づまりの原因は自分では決してわからないということです。鼻づまりに対して自己判断で市販の点鼻薬を使用していて、効果がなくなってから耳鼻咽喉科を受診したら、鼻茸(ポリープ)ができていたということや、鼻中隔彎曲症などで構造的な問題が原因だった、点鼻薬の使い過ぎで薬剤性鼻炎になっていたということがよくあります。

 鼻づまりの原因に応じた治療を行うことが最も重要ですので、まずは耳鼻咽喉科を受診し、ご相談いただきたいと思います。それが鼻づまりの改善への近道です。

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